導入企業インタビュー

KDDIがジョブ型の人事制度に移行する中で、 LMSと動画を活用して、 社員の自律的なキャリア形成と学習を支援していきたい

KDDIラーニング株式会社 様

KDDIラーニング株式会社

取締役研修統括部長

佐藤 雄一 様

研修統括部
研修企画グループリーダー

鍛治 正宣 様

KDDI株式会社の人財育成の部門が2019年4月に事業として独立し、グループ全体の教育支援をしているKDDIラーニング様。
ビジネスマスターズと自社のLMSを活用して新たな取り組みを始めた佐藤様と鍛治様にお話を伺います。

LMSとの連携が可能、かつ良質な学習動画ライブラリーを探していた

動画ライブラリーを活用した人材育成について、いつ頃からどのように検討されていたのでしょうか。
佐藤様

これまでは個別のニーズに合わせて主に特定テーマのeラーニングのコンテンツを提供していました。eラーニングには集合研修やバーチャル研修のような場所や時間の制約がないというメリットがあります。また、KDDIの人事制度がジョブ型に変わっていく中で、社員は言われた仕事をやっていれば良いという状態ではなく、何らかの高いスキルや専門性を身につけて、プロフェッショナルを目指して欲しいというメッセージが会社から出ています。そのため、社員がもっと手軽に自己学習できる環境の整備は急務でした。

昨年から何社かのサービスを比較検討する中で、貴社のビジネスマスターズを採用した理由は大きく分けると2つあります。1つ目は、幅広いジャンルをカバーし、コンテンツが良質かつ沢山あること。2つ目は、当社のLMSに連携していただいたこと、です。

ビジネスマスターズには約2000本の動画が搭載されています。ラインナップが豊富なだけに、何から視聴すればよいか迷わないように、必要な知識やスキル、解決したい課題に応じて動画を検索できる機能があります。また他の人がどんな動画や講師を評価しているか、ランキングも公開しているので、これまで触れてこなかった分野に興味を持つ、視野を広げるきっかけをつくることができます。こうした機能を是非活用していただきたいですね。

「ビジネスマスターズ」のユーザー画面。学習者の興味・関心を広げるランキングコーナー(左)や学びを効率化させる学習計画機能(右)も備わっている。

LMSに関しては、ビジネスマスターズ単体でも、社員に見て欲しい動画を必須・推奨にして学習を促進したり、一人ひとりの学習状況や成績を把握する管理者画面の機能をオプションでご用意しています。今回、KDDIラーニング様の場合はビジネスマスターズの導入にあたって、自社のLMSとの連携を、システムの構築も含めて支援させていただきました。これによって、ビジネスマスターズ以外の学習コンテンツもあわせて管理できて、管理者と学習者、双方の利便性と学習効果をより高めることに繋がるのではないかと思います。
佐藤様

eラーニングを受講するために、わざわざ受講者が貴社のサイトにアクセスして受講するのではなく、自社の教材もビジネスマスターズ搭載のコンテンツもKDDIグループ共通の教育プラットフォーム上で受講できるようにすることは、自己学習の環境整備という点で欠かせません。かなりの技術レベルを要するシステムの連携という作業についてもスムーズに対応いただけたことは素晴らしいと思います。

バーチャル研修の事前課題や海外赴任直前の学習など、
動画を活用して、それぞれの目的や学習者のニーズに応えることができた

実際にビジネスマスターズを使ってみて分かったことや気づいたことがあればお聞かせください。
佐藤様

これまで実施していた2日間の研修では、様々なスキル・知識レベルの受講生が集まるため、研修もそれを前提に進行せざるを得ませんでした。研修を実施するにあたって、ビジネスマスターズの動画視聴を事前課題としたところ、知識やスキルレベルがかなり合ってくるようで、講義の進行が非常にスムーズで、グループワーク中のディスカッションもきちんと成立しますし、講師の発言も頭に入りやすいのか、受講姿勢がかなり能動的になって、質問も出やすいようです。

鍛治様

先日グループ会社の育成担当者から「海外赴任が決まり、現地のスタッフをマネジメントするような役職になるが、現地の異文化を知らないとリーダーとしてマネジメントできない。何か良いeラーニングはないか」という問合せがありました。赴任の1~2週間前のタイミングでしたので急遽、ビジネスマスターズの異文化をテーマとした動画をご紹介したところ、それを学んだ上で無事に赴任できたそうです。一般的に海外赴任というと、英語学習に目が向きがちですが、育成担当者は異文化について学習してほしいと思っていた。それに対してビジネスマスターズがしっかり応えたというところは非常に素晴らしいと思っています。

ビジネスマスターズには実務英語を習得するための動画もありますが、グローバルビジネスや異文化環境での仕事に必要な知識をインプットできる動画もラインナップしています。何より、必要な時に必要なものをサッと取り出して学習できるというのは、こうした動画ライブラリーの利点の1つだと思います。

学習履歴に応じた動画のリコメンドや集合研修後のソーシャル学習など、
オンライン/オフラインで学び続ける環境をこれからも整備していきたい

学習環境を整備しても、実際にそれを社員に使ってもらうためには会社からのメッセージが必要だと思います。貴社ではどのような取り組みをされていますか?
佐藤様

人事制度がジョブ型に移行する中で、KDDI本体は「今後どのようなキャリアを目指して行きたいかを考え、そこに向かって自ら学んでいこう」というメッセージを発信しています。KDDIラーニングとしては、学習環境を整備するとともに、キャリアについてもしっかり考えてもらうためのセミナーを増やしていく予定です。また、上司は部下のキャリア形成にどのように関わっていくのか、部下と上司が会話できるように、上司に対する研修も充実させたいと考えています。

今後、企業内教育のデジタル化や個々の社員の学習の個別化が進んでいる中で、貴社はどのような構想をお持ちですか?
佐藤様

一人ひとりの学びを支援するために、自分自身がこういうことをもっとマスターしたい!と思う内容を登録することで関連情報がリコメンドされる機能はもちろん、現在学んでいる内容に限らず、集合研修やオンライン研修で集まったメンバーが、継続的なグループ学習ができる、そんな支援も必要だと考えています。ですから今後は1回完結の研修だけでなく、シリーズ化された研修にはコミュニティを作ってディスカッションの場を設けたり、テーマによるコミュニティが立ち上がるような場づくりを進めたいと思っています。

KDDIラーニングのLMS(教育管理システム)

ビジネスマスターズでも、各企業様の要望を伺いながら毎月コンテンツを増やしていくことはもちろん、自社専用のコンテンツお預かり機能をはじめ、ビジネスリテラシーの診断や、集合研修を管理する機能、学習者が相互コミュニケーションを取れるような機能など、機能面についても随時バージョンアップしていきます。自律的学習促進のためにも、受講者同士が学び合うコミュニティを作る機能は是非検討したいですね。